ゴズ(ゴンズイ)

みなさんはこの魚をご存知ですか?
ナマズに似た姿で、体の表面はぬるっとして、口にはひげを生やしています。
姿からすると魚と呼ぶにはちょっとどうなんだろうと思ってしまいますが、ちゃ〜んと海の魚です。
迫間浦ではゴズとか、ゴンズイと呼ばれ、驚くなかれ食用にもしています。
「えぇ〜!」と思われる方もあると思いますが、大丈夫ですよ。ちゃんと食べられます。
身は柔らかい白身で浅海にいるので、特有の臭みを消すために味噌で味をつけます。
でも、厄介なことにセビレとムナビレの計3本に鋭い刺があって、うかつに素手で触ったりしたら
とんでもありません。

 他にも刺といえばオコゼやアイ(アイゴ)も毒のある鋭い刺があるので
気をつけましょう。

傳八ばあちゃんはこのゴズが手に入ると、鍋に熱湯を用意して、そこの中にゴズを入れ
体の表面のぬめりを取ります。
それから、「1つ、2つ、3つ」と数を確実に確かめながら刺を取っています。
1匹に3本の刺があるからです。
刺がなくなり、ここまできたらやっと大胆な扱いができます。
お水で全体をよく洗い、これで下処理ができました。
後はお味噌汁にしていただきますが、白身なのでミックス味噌がよく合います。
大ぶりの器に入れて、身が取りやすいようにして、お汁と身を食します。
旬は田植え時の春です。


 ■ごんずい【権瑞】
ゴンズイ科の海魚。体長20cm、ナマズ型。                                                                                                                                 

  傳八ばあちゃんの手によって味噌汁になる運命のゴズ                                         


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